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音のある静けさ

住んでいる家の周りの環境によって、暮らしの質が随分変わる。

人によって質の尺度は違うが、僕の場合は緑の多い自然環境であって

街の暮らしの利便性とはちと違う。

 

こうしてブログを書いている今も、家の横の渓流からカジカガエルの声や

岩をなめるせせらぎの音が谷の風に乗ってはこばれてくる。

視界に入ってくる自然もいいが、耳から入ってくる音もまたいい。

年代物のウイスキーを飲みながら上質の音楽を聴くようなもんだ。

ほんとはお酒を飲めないけど。

 

そんな森の時間に浸っている僕の横で、

「明日からこの暑さと湿度で下草刈りが出来るやろか」と家内がつぶやいた。

一瞬、至極の時間を奪われたが、庭先のミツバチの羽音がまた自分だけの世界に

連れ戻してくれた。